予算が出せない人とは仕事しないと決めた、とある経験について
先日話題になった記事を読んで、デザイナーの価値の低さを改めて感じてしまった。
以下は、私が経験したこと。
まだフリーランスでWebサイト制作を始めたばかりの頃、問い合わせを頂いたとあるコンサルタントから「依頼する前にあなたの能力を確認したいから、デザインを一つ作ってください。」と言われて…。
その頃の私はフリーになったばかりでアピールできる実績があまりない状態だった理由から、NOを言わずがむしゃらに何でも請けていたのです。その要望にももちろん応えたのですが、結局こちらから断る結果となってしまいました。
というのも、私がデザインしたものについて、他のデザイナーやコンサルタントに意見を求めてその意見を私にぶつけてきたのでした。「ん!?まだ依頼前だぞ。」と思いましたが、駆け出しの私はその意見を尊重してしまい、まんまと修正をすることに。
その意見というのが、クライアントと私が依頼前に打ち合わせして決定した事項とはだいぶ異なるものだったので、大幅な修正(というよりリニューアルくらいの変更)がありました。しかも、同じことを2回ループしていたのです。
結果、何を伝えたいデザインなのか分からないものとなっていましたし、依頼前からこの状態であればその後が危ないと思った私は、その案件をこちらから断ってしまいました。
私は未だにその経験を忘れません。
あるコンサルタント(先述した人ではない)のブログにも書いてあったが、予算があまり出せない人や値引き交渉をしてくる人ほどクレーマーになるという傾向はあると思う。
これはもちろん高額の予算を出せる方が良いという事ではない。その事業の売上に対してどのくらいの割合で予算を算出できるかということである。
デザインに対してどれだけ本気になっているかを図ることができるので、もし予算が割けないのであれば、デザインに対して期待をしていないという事にもつながるのです。
そのような人と仕事をしても良いデザインはできない。
「予算が出せない人とは仕事はしない。」と、改めて決めたのでした。
冒頭の記事の後記が更新されておりましたので合わせてご紹介。スペックワークという言葉は色々な解釈があるので難しい表現なのですね。